想像してみて欲しい。 あなたは農民だったとしよう。 毎年毎年、不作に怯え、日々の食べ物を確保するのに精一杯な状況だ。 あなたはたぶん一度くらいはこんな事を考えるはずだ。 「ああ、食べきれないほどの食べ物に囲まれて生活したら、どんなに幸せだろう?」 しかし現代に生きる私達は、食べ物に溢れた生活がさして幸せではないという事を嫌という程知っている。 確かに飢えは不幸なのだが、毎日の満腹は私達の事をあまり幸せにはしない。 恐らく、お金に関してもほとんど同じことがいえる。 あなたは今、預金通帳に数億円あれば幸せになれるのになぁと考えているかもしれない。 しかし数多いる宝くじの当選者の多くが身を持ち崩した事例を多数見聞きするに、どうもお金が山程あったからといって幸せの絶頂に常にいられるようなものでもなさそうである。 貧乏は確かに不幸だ。けど、その逆の莫大な資産もどうやら私達のことを全く幸せにしそうには