「身寄りがいない」 そう聞いて想像するのは生まれてから親の顔も知らず、一人で生きてきた天涯孤独のような人でしょうか? いやいや、そんな特別な話だけではないんです。子どもが育って遠くに住んだり、パートナーに先立たれたり、きょうだいと疎遠になったり。あるいは家族はいるのに「高齢で頼れない」。そんな理由で誰でも「身寄りがない」とされてしまうおそれがあるんです。そうなったときどうなるか。あなたの未来かもしれない話です。(ネットワーク報道部記者 飯田耕太) 「支援をしているお年寄りから『パンとお総菜とサラダ油を買ってきて』。そんな要望に応えたこともあります」 そう話すのは新潟市にある福祉の相談窓口、地域包括支援センターの須貝秀昭さんです。市から委託を受けて市内の高齢者などの相談・支援業務にあたっています。 2万6000人が暮らす担当の下町地区は市内で最も高齢化が進み、1人暮らしが増えているエリアです