「寛永通宝(かんえいつうほう)」など江戸時代の銅銭が、インドネシアのバリ島で出土していたことが分かった。 寛永通宝は当時、海外でも通貨や装飾品として流通し、北はアラスカから、南はベトナムまでアジアを中心に多数見つかっているが、バリ島は最南端となる。三宅俊彦・専修大兼任講師(考古学)が、バリ島の国立考古学研究センターなどで確認した。 見つかったのは、島内の集落跡、バドゥダワ遺跡などで出土した寛永通宝28枚と長崎貿易銭(元豊(げんぽう)通宝)4枚の計32点。日本の新聞が第2次大戦中、バリで寛永通宝が通貨の一部に交じって流通していると報じたことがあったが、実際に考古学調査による出土品が確認されたのは初めて。