宮武外骨 [表記について] ●ルビは「(ルビ)」の形式で処理した。 ●二倍の踊り字(くの字形の繰り返し記号)は「/\」で代用した。 ●[#]は、入力者注を示す。 ●底本の旧仮名づかいは現代仮名づかいに、常用漢字表に掲げられた漢字は新字体にあらためた。 ●底本に多用されている圏点は、省略した。 著作界の売名家、奇人変人中のニセ悪人 雑学大博士 外骨先生著 近来にない簡潔犀利の力作 熱烈の筆 痛快の論 辛辣と皮肉 好謔と善罵 拍案拍掌 愉絶壮絶 溜飲の薬にもなる (一冊定価金タッタ十銭) 著者自序 本書の著者は彼是と多忙の身であるが、現在の円本流行を黙過すべからざる害毒問題として、天下に吼号し、以て読書界の進展と出版界の転機を促さんとするのである、これがため著者は、円本出版屋の怨恨と憎悪を受けて、ヤミウチされるかも知れないが、著者は再生外骨として一二の国家的事業を遂げね