17,8世紀のフランス思想史を、動物霊魂論という観点から紐解く本*1。 デカルトの動物機械論、つまり動物はただの物質に過ぎず、言うなれば機械仕掛けで動いているようなものなので精神はないという考えに対して巻き起こった様々な反応、とでも言えばいいか。 メインは、17,8世紀のフランスだが、前史としてアリストテレスからモンターニュ、現代の動物哲学としてデリダやシンガーなども簡単に紹介されている。 第一章 動物論の前史 アリストテレスからモンターニュまで、いわばデカルト以前に西欧ではどのように動物が捉えられていたか概観するもの 動物の行動から、動物にも感覚があり、推論できる理性があり、あるいは美徳すらも備わっていると考えている事例が多い。 アリストテレス 動物にも〈知恵〉などの精神活動を認めている記述が見られる。 また、霊魂ということについて、(1)栄養的霊魂、(2)感覚的霊魂、(3)思考的霊魂と
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