ホーキング博士は、ガリレオ・ガリレイ(1564〜1642)の亡くなった日からちょうど300年後に自分自身が生まれたことを誇りに思っていたようだ。いうまでもなく、ガリレオは科学の父の1人であり、地動説を唱え、異端審問にかけられた人物である。 博士によれば、人が大いなる問いを抱くのは当然だ。 なぜ世界は存在するのか。いかにして世界は始まったのか。世界を支配する法則はあるのか。 かつてはこうした問いに対しては、宗教が答えを出してきた。神こそが世界を支配する法則であり、この世界のすべてに神の意思が透徹している。 しかし、現在では、科学が宗教よりも正確な答えを出すようになっているというのが博士の基本スタンスだ。 生前から最も批判を集めてきた神の不在についての主張も明快だ。 聖書では、神が世界を創造したとされる。神は「地は形なく、むなし」かったところに天地を創造し、光を生み出し、そして動植物や人間を造
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