会の冒頭、壇上に上がったGS証券の持田昌典社長が「これは日本の持続的成長、地域発展のための、重要な社会的投資である」と力強く述べると、会場からは大きな拍手が上がった。彼が話したその「投資先」は、もしかしたら読者にとって意外なものかもしれない。それは成長余地が大きいとみられるような企業ではなかった。貧困にあえぐ、困窮者だ。 GSが取り組む「貧困の連鎖の防止」 シンポジウムではまず、日本の「子供の貧困」問題の第一人者として、国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩・社会保障応用分析研究部長が基調講演した。その後、外部団体によるGSグループの貧困問題に関わる活動の評価、支援プログラムの適用を受けた人のスピーチなどに移っていった。 GS日本法人は2010年から、「コミュニティ支援プログラム」と題して、日本で「貧困撲滅」に向けた様々な活動をしている。主な内容は児童養護施設で暮らす子供たちへの「進学支援」
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