特別見せなきゃならないのが不愉快なのよ…… 空港の手荷物検査は、いわずもがな携行品を検査すること。なにか隠し持っていないか、ズボンのベルトを抜けとか、靴を脱ぐよう指示されるし、そして全員がバッグの中をあけてチェックを受けないといけない。「不愉快な手荷物検査」という意味は、つまり、「ふつう誰にも見せないアタシのバッグの中の私物を、検査員の立場だからというアナタに、特別に見せなければならないのが不愉快である」ということですね。 そこで、「見せてください」とお願いされる前に、「いわれなくても見せてあげるわよ」「ただしアタシの流儀で」ということで、「中身スケスケ状態のバッグ」で現れるわけです。そして、“視線”を集める。「透明」は、しかもCCマークのついた「シャネル」なので、“よけいその場のヒロイン”になれる。これがネイキッドバッグの狙いでしょう。もちろん空港内といわず、家から目的地まで道中ずーっと