写真●発泡酒「クールドラフト」を持つアサヒビール酒類本部マーケティング本部商品開発第一部の清水二郎エグゼクティブプロデューサー 「一番うまい発泡酒を、決めようじゃないか」。俳優の豊川悦司氏が登場するテレビコマーシャルが印象的なアサヒビールの発泡酒「アサヒ クールドラフト」の売り上げが好調だ。2009年3月発売開始から6月末までに296万箱(1箱大瓶20本)を販売した。年間700万箱という販売目標を容易に達成しそうな勢いだ。2009年1~6月累計で大手5社の発泡酒の売り上げ数量が前年同期比12.7%と落ち込むなか、アサヒビールはクールドラフトの健闘もあって同3.7%減に踏みとどまった。ヒット商品開発の裏側には定量的、定性的な調査から綿密に描き出した消費者像「ペルソナ」が存在していた。 同社がクールドラフト開発に乗り出したのは2005年。発泡酒の市場は2002年をピークに縮小を続けていた。20