先日、妻のお父さん(義父)の七回忌が終わった。 体調が悪くなり入院したのだが、急速に癌が進行していて、翌日に突然状態が急変しそのまま亡くなった。もう6年前になる。 義父が入院した時は、まだ治療が効を奏せば何とかなるという話を聞かされていたのだが、容態が急変し、医師より厳しい話を聞かされた。ちょうど妻は席を外しており、その厳しい話は、私と義母が聞く事になった。話を聞いたあと、義母は私に振り返り「助からないかもしれないね」と目に涙を溜めていたのを憶えている。私は、何も言えなかった。 義父は急変して血圧が低下し、尿が出なくなって苦しそうな呼吸をしながら、ある日の未明、亡くなった。 一年前に仕事を退職して、これから第二の人生が始まるという時期の急逝に、義母は見ていて痛いくらいに気落ちしていた。 弔問に来る人に応対し、挨拶はしているのだが、心がどこか空っぽになっていて、そのまま存在が薄くなって消えて
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