7月16日、第153回直木賞に東山彰良さんの『流(りゅう)』(講談社)が選ばれました。受賞決定直後に行なわれた記者会見の模様を書き起こしでお伝えします。 1968年台湾台北市生まれ。 2002年「タード・オン・ザ・ラン」で第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞。翌年、本作品を改題した『逃亡作法 TURD ON THE RUN』でデビュー。 ――直木賞受賞、おめでとうございます。ひとことご感想をお願いします。 東山 このたび直木賞を受賞することができまして、本当にうれしく思っています。今日はよろしくお願いします。 ――今回の小説、東山さんにとっては、初めて本格的に家族を描くことに向き合った小説だと思います。今回、家族を書くことを決断した理由はなんですか。あと、東山さんにとって家族とはどういう存在でしょうか。 東山 もともとはデビューした当初から、祖父の物語を書こうと思ってい
芥川賞と直木賞など代表的な文学賞の存在は誰もが知っている。しかし、その文学賞がどのようなシステムで動いているのかはなかなか見えてこない。そこで、「文学賞メッタ斬り!」シリーズの著者である大森望氏と豊崎由美氏に、文学賞の基礎中の基礎のところから解説していただいた。そこから見えてくる面白くも不思議な世界とは? まずは五大文芸誌のどれかに載せてもらう ──小説を書いたことのない、たとえば僕が芥川賞か直木賞をとろうと思ったら、まずどうすればいいのかなと。 豊崎由美氏(以下、豊崎氏)■芥川賞と直木賞は年2回選考があって、期間中に発表された作品が対象。まず芥川賞は、『文學界』『新潮』『群像』『文藝』『すばる』の五大文芸誌といわれているもののどれかでデビューすることが大事なんですよ。 大森望氏(以下、大森氏)■100枚くらいの原稿を書いて、五大文芸誌のどれかに載せてもらう。載りさえすれば、芥川賞候補にな
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