マンガ家のハルノ宵子(56)が、猫たちがみせる生命のあるがままを、懐かしいタッチのイラストと軽妙な文体でつづったコミックエッセー『それでも猫は出かけていく』(幻冬舎)を刊行した。父で思想家の故・吉本隆明との生前の思い出にも触れている。 「ミャアオ」。東京都文京区の自宅を取材に訪れると、本書の主人公ともいえる白猫のシロミが出迎えてくれた。「取材の人に愛想がいいの」。取材中も飼い主のそばを離れず、空いた座布団の上でのどを鳴らしながら眠ってしまった。 「自身の“欠落”のほとんどをシロミに教えられ、学びました」と書いた。約10年前、近所で拾ったシロミは、事故で脊髄(せきずい)を損傷し、排泄(はいせつ)のコントロールができない子猫だった。おむつをはかせたり、薬を飲ませたり。世話に奔走する日々の中で、猫たちが繰り広げる珍事を、冷静かつユーモアたっぷりに活写した。 シロミのほか数匹の飼い猫に加え、外猫、
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