ワカメ、カニ、ヒトデ…生態系脅かす恐れ 東日本大震災の津波で流された大量のがれきが太平洋を横断し、この秋から北米大陸の西海岸に本格的に流れ着く可能性が指摘されている。青森から米オレゴン州に漂着した巨大浮桟橋とともに、多くの日本の生物も運ばれ、生態系を脅かしかねない問題として浮上している。 90種類以上 青森・三沢漁港から津波で流された長さ約20メートルの浮桟橋は今年6月上旬、オレゴン州・ニューポートに近い海岸に漂着した。海岸に駆けつけた人々を驚かせたのは、それが巨大であるということだけではなかった。ワカメ、ウニ、カニ、イソギンチャク、ヒトデ、カキ――。日本から大量の生き物が運ばれてきたのだ。 その種類は、同州立大学ハットフィールド海洋科学センターの研究者らが確認しただけでも90以上あった。ある程度、予想されていたことであったが、その規模は想定をはるかに超えていた。このうちワカメやカニは、