また一人、ビッグネームがリングを去った。 5月5日の修斗・後楽園ホール大会で行なわれたのは、佐藤ルミナの引退セレモニー。“修斗のカリスマ”は40歳になっていた。最後の試合(2012年12月の所英男戦)から約1年半、負傷が原因で満足な動きができないことから、引退を決意したのだという。 彼がデビューしたのは1994年。前年にK-1とUFC、パンクラスが旗揚げしている。UWF系の団体がプロレスから格闘技への橋渡しをしてきた、その最終段階の時代。当時の日本では、“強さ”の象徴はプロレスラーというイメージも根強かった。 そういう中で、ルミナは修斗という真剣勝負の総合格闘技を浸透させるために「狂気じみたエネルギー」を注いできたという。 誰が見ても面白かったルミナの試合。 確かに、ルミナの試合は誰が見ても面白かった。常に一本を狙うアグレッシブなファイトスタイルが身上。リスクを厭わず攻撃したために落とした