蓄電池としての再利用以外にも、使用済みリチウムイオン2次電池(LIB)を再生する手段はある。レアメタルの回収(リサイクル)だ。 使用済みLIBからリチウム(Li)やニッケル(Ni)、コバルト(Co)などレアメタルを回収。LIBの材料としてサプライチェーンに戻したり、Niなどを含むブラックマスを外部の精錬業者に提供したりする事業を展開する企業がある。 JX金属サーキュラーソリューションズ 熱処理で無害化、破砕選別して 溶媒抽出で金属元素を回収 LIBの水平リサイクルの動きが加速する中、2021年5月に発足したのがJX金属サーキュラーソリューションズ(福井県敦賀市、以下JXCS)だ。同社は、LIBモジュールの前処理からレアメタル回収まで、一貫したLIBの再生プロセスの実証を目的としている。 実際にはEVが普及していない現時点では、EVの使用済みLIBもリサイクルに回すほど十分流通してはいない。