『一流を育てる 秋山木工の「職人心得」』(秋山利輝著、現代書林)の著者が代表を務める「秋山木工」は、宮内庁、迎賓館、国会議事堂の他、高級ホテル、高級ブランド店、百貨店、美術館、病院、一般家庭と、あらゆるクライアントから注文が集中するという社員34名の職人集団。独特の人材育成精度も評価が高く、国内のみならず海外からも見学者が訪れているのだとか。 そして、本書で紹介されている「職人心得三十箇条」は、そんな秋山木工の人材育成の基本でもあるそうです。といっても特別なものは一切なし。あいさつ、礼儀、感謝、尊敬、気配り、謙虚な心など、昔から日本人が大切にして来た教えを大切にしさえすれば、「心」は自然と育つという考え。 この「三十箇条」のなかから、いくつかを引き出してみましょう。 挨拶について 職人は、ものづくりでお客様に感動していただく仕事だからこそ、人前できちんとした挨拶もできないのは、道具を忘れて