これは幸福の科学の創立に関わった元信者による幸福の科学への真摯な批判の書である。 著者である関谷氏は、1986年4月に大川青年と出会った。当時エリートビジネスマンであり、父である善川三朗氏の『空海の霊言』などに霊能力者と登場する大川青年との出会いは関谷氏にとって衝撃的だったようだ。それから3年半。ある信者の女性と信託結婚もさせられた。それも大川隆法・きょう子の結婚を目立たせないためだったとか。その後、成功していた自動車販売会社を整理し、教団の重要ポストをいくつも経験している。幸福の科学出版の前身も関谷氏が立ち上げた。 この本では、宗教的な天才・大川隆法とその父・善川三朗が起こした幸福の科学という教団が、信仰のための学習中心の路線から、信者拡大の路線へと転換していく様子がまざまざと描かれている。 1987年5月琵琶湖畔のホテルで行われた幹部研修は110名が参加し、『正心法語』の解説は力強さと