また、リオ五輪の際に、ほかの選手がビジネスクラスを使ったのに、伊調選手がエコノミークラスだったことについても、「本人がそれでいいと言った」と弁解していたが、これもひたすら上からの目線であり、下にいる選手の心情を何も斟酌(しんしゃく)していないことが如実に表れている。 弱い立場の者は、言いたくても言えないことがある。「私はそれでいいです」としか言えなかった事情があるのかもしれない。 いくら五輪で何連覇もしている大選手であっても、出身大学の学長であり、レスリング協会の副会長である人の前では、言いたくても言えないこともあるかもしれないということが、この人は何一つわかっていない。 そこには、自分は彼女のことをよく知っている、いちいち彼女の立場や言葉の裏にある気持ちなど斟酌しなくてもよい、という甘えがあったのではないだろうか。 だからパワハラが生まれる… 相撲協会の件といい、今回のレスリング協会の件