子どもの頃、図書館の児童書コーナーの 一角なんかにある、 ぐるり本棚に囲まれた空間が好きだった。 本棚や腰掛けによって仕切られ 絵本や児童書が詰まった本棚。 興奮しながら好きな本を選んで、 床に座り込んだら、あっという間に 本の中の世界へと誘われていく。 そんな、憧れの空間が、自宅に…! この細い石階段を登った先にある、 黒いガルバリウム張りのモダンな家。 実は、新しく見えて、 古いおうちの生まれ変わり。 丸い窓は、月見窓の名残なんです。 びっくりですよね。 玄関へは、ちょいと裏へ回ります。 表とはギャップのある 瓦の庇に木の引き戸という純和風の玄関。 懐かしいようで、新しい。 玄関を開けると まるで旅館のような趣のある 砂利敷の三和土と網代編みの壁。 玄関を上がるとすぐに 小さな畳の部屋。 改装前の趣ある和室の空気を残したのだそう。 たった三畳の中にぎゅっと和の美、 最初の一歩踏み入れた