吉田修一の小説に出て来そう。 それが私の第一印象でした。 いや、実際は 彼ほどトーンの描き分けができる小説家も そう多くないと思っているので 決めつけて言及するべきではないのですが… 初期作品に通底する 空間の広がりと区切り、 永遠に続くような刹那の時間の流れを 強く意識させてくれるこの感じ。 日常の中に物語を見つけ出すような どこか凛とした空気感。 もちろん、単純な物件の広さや LDKの3.1mという天井の高さ、 屋上空間のラグジュアリーさが 記号的に醸す特別さもあります。 しかしそれだけでは説明し足りない 何か特別なものを感じました。 空間は閉じられ、 守られている安心感はあれど 外につながる開放感もあるこの感じ。 最も特徴的なのはやはり この開放的すぎるバスルーム。 プライベート性が極めて高いゆえ 閉じていることが多い空間にも関わらず とても開放的。 しかし周囲は壁に囲まれ 外からの