SF設定の担当者が明かす仕事術 『宇宙戦艦ヤマト』の劇場版アニメ映画が公開されてから、今年で40年目になる。もうそんなに経ってしまった。 もともと“ヤマト”は、テレビ放映用にオリジナルのアニメシリーズとして企画された。 当初は全51話に及ぶ壮大な物語として構想されていたというが、1974年に放送を開始してみると、制作者たちの予想に反して視聴率は伸び悩み、結局、規模を縮小して26話で完結することとなった。 テレビ番組的に成功したとは言い難かった“ヤマト”だが、SFファンから熱い支持をうけ、1975年の9月に再放送が始まると、次第に人気はひろがりを見せ、一般層へもその熱狂が伝播していった。ヤマトブームは社会現象ともなり、以後、アニメファンとそれを取り囲む巨大なマーケットを形成する原点ともなった。 本書『「宇宙戦艦ヤマト」の真実』は、最初の企画立ち上げ時からSF設定担当として深く関わってきた作家