★★★★☆ 叔父は文字だ。文字通り。文章自動生成プログラムの開発で莫大な富を得たらしい叔父から、大学生の姪に次々届く不思議な手紙。それは肉筆だけでなく、文字を刻んだ磁石やタイプボール、DNA配列として現れた―。言葉とメッセージの根源に迫る表題作と、脳内の巨大仮想都市に人生を封じこめた父の肖像「良い夜を持っている」。科学と奇想、思想と情感が織りなす魅惑の物語。 ★2014年3月31日の記事を再掲 本書が芥川賞候補になった時に、村上龍による選評をめぐってのいざこざが起こるなど一部で話題になった作品ということもあり、以前から興味があったので読んでみた。 正直、上記の点について意識を置きつつ読もうと思っていたんだけど、“擬似論文生成プログラム”であるとか“ゴーストライター”の話などが出てきたので、一気に小保方晴子さんの捏造疑惑に関する事をどうしたって想起させられて仕方なかったわけで。 「