2013年10月1日更新 2013年10月4日よりTOHOシネマズみゆき座ほかにてロードショー デ・パルマ好きなら楽しめる「愚直な悪夢」ブライアン・デ・パルマは、もしかしたらあまり頭がよくないのではないだろうか。 あるとき私は、失礼ながらそんな疑念を抱いたことがある。話は緻密さに欠けるし、恐るべき真実や辛辣な知恵を感じさせることも少ない。 にもかかわらず、若いころの私は、彼の映画が大好きだった。悪夢が現実を侵犯していく瞬間の怪力が、なんともスリリングだったからだ。「ファントム・オブ・パラダイス」も「キャリー」も「愛のメモリー」も。 「パッション」は、そんな思い出を誘発する映画だ。見ている間、私は数回、馬鹿じゃないのか、とつぶやきそうになった。ベルリンの広告代理店を舞台に、強欲で陰険でケバい女たちが悪だくみの限りを尽くして共食いをはじめるのだから、なにが起こってもべつに不思議ではない。 ケバ
![パッション : 映画評論・批評 - 映画.com](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e7dd500871d6131437a55e3b0d2e2dd4b36902b4/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Feiga.k-img.com%2Fimages%2Freview%2F2799%2Foriginal%2Fpassion.jpg)