沖縄県・尖閣諸島最大の魚釣島で確認されているモグラの一種で、絶滅の危機にある「センカクモグラ」を保護しようと、「センカクモグラを守る会」が発足した。アルピニスト野口健さん(37)らが発起人だ。背景には、現地での学術調査を求める学者らの要望を政府が認めようとしない、という現状があるようだ。なぜ調査許可は下りないのだろうか。 「(尖閣諸島に)領土問題がないというなら、現地調査はできるはずだ」。2010年10月7日、「守る会」の発足会見をした野口さんはこう政府を「挑発」した。近く、同会としても政府へ現地調査の許可を求める要請をしたい、とも述べた。学者らが過去に要請した調査許可が認められていないことを念頭に置いた発言だ。絶滅危惧種に指定された「センカクモグラ」 魚釣島固有種のセンカクモグラは、環境省の絶滅危惧種に指定されている。「守る会」発起人のひとり、富山大の横畑泰志准教授(49歳、動物