「芸術」って、そんなにいいもの? リチャード・シュスターマン『ポピュラー芸術の美学 ―プラグマティズムの立場から』(秋庭史典訳、剄草書房、1999年、3400円+税) 増田聡 一読して感じるのだ。「真面目な学生の卒業論文のようだ」。ああ、なんと愚直なまでの善意と理想に燃えた、生真面目な人なのだろうか、この人は。 本書はRichard Shusterman 'Pragmatist Aesthetics: Living Beauty, Rethinking Art',(Blackwell, 1992) 全9章のうち、著者自身の編集によるドイツ語版にならって5章分を訳出したものである。ポピュラー芸術(と彼が呼ぶもの)を「生と美的経験の有機的結合」という倫理的理想の為に、綿密な議論をもって擁護しようとするシュスターマンの善意は確かに認めるべきものであるし、ポップ・ミュージック
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