(英エコノミスト誌 2010年10月30日号) 中国は人が思っているほど重要でないかもしれない。 オーストラリアの石炭探査会社ワラタ・コールのマーク・インバー氏によれば、同国クイーンズランド州の町アルファには、パートタイムの救急車運転手1人とたった1人の警察官を含め、居住者が400人しかいない。 だが、今後数年内に、その数は5倍に膨れ上がる見通しだ。ワラタ・コールと、中国の鉱業・金属産業を支える国営企業、中国冶金科工集団が、750億豪ドル(730億米ドル)を投じることになったからだ。 両社によるプロジェクトでは、アルファにオーストラリア最大の炭鉱を開発し、採掘した石炭を沿岸部まで運搬するための全長490キロの鉄道を建設する。石炭はそこから中国の貪欲な産業の玄関口へと運ばれることになる。 小さな町から大規模な市場に至るまで、中国経済が世界に与える広範な影響は誇張のしようがないほど大きい。 誇