【ソウル=水野祥】韓国のソウル中央地検は11日、金寛鎮(キムグァンジン)元国防相(68)を軍刑法の政治関与容疑などで逮捕した。聯合ニュースによると、李明博(イミョンバク)政権時代の国防相在任中、世論操作の目的で、インターネット上に野党批判の書き込みが大量に出回るよう、組織的な工作を指示した疑いがある。 李元大統領も事件に関与した疑惑が浮上しており、検察の追及を受ける可能性が出てきた。 金元国防相は2010~14年、李政権から朴槿恵(パククネ)政権時代にまたがって国防相を務めた。14年から今年5月までは大統領府国家安保室長を務めていた。 韓国の軍刑法は、軍関係者が特定の政党や政治家に対して支援や妨害行為を行うことを禁じている。 ネット上の書き込み工作が行われたのは10~12年とされ、軍のサイバー司令部の人員が動員されていたという。