世の中で何の話がうっとおしいといって、他人が見た夢の話ぐらいうっとおしいものもありませんやね。 だいたい、夢ってのは見た人の主観だけで構成されているものなので、筋を掴むのが容易でないうえに、出てくるアイテムや人物もその人にしか意味がわからないし(たいてい「親戚の誰々」とか「小学校の同級生の何某」とかが出てくる)なにしろ夢だから脈絡がなく、結局オチもないので聞いているだけでたいへんな疲労をおぼえます。 たまに、自分の見た夢をノートなどに記録する人もいますが、これは精神衛生上よくないという民間伝承もあり、つげ義春が『ねじ式』などで夢を漫画化したら、ノイローゼが悪化したという事実はよく知られています。 つげ義春コレクション ねじ式/夜が掴む (ちくま文庫) 作者: つげ義春出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/10/08メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 48回この商品を含むブロ