*今回は『東周列国志』第百四回中篇です。 呂不韋は府中に帰って一人で堂上に座り、悶々としていました。 門下の客に甘羅という者がいました。甘茂の孫ですが、この時はまだ十二歳です。呂不韋が喜ばない様子を見て、進み出て問いました「あなたの心中にはどのような悩み事があるのですか?」 呂不韋が言いました「孺子は何を知ってそれを問いに来たのだ(それを聞いて何ができるのだ)?」 甘羅が言いました「あなたの門下で士となったからには、あなたのために憂を分けて患を受け持つことができなければなりません。あなたに何か事があるのに臣に聞かせなかったら、臣が忠を尽くしたいと思っても機会がありません。」 呂不韋が言いました「わしは剛成君を使者にして燕に派遣した。そのおかげで燕の太子・丹が既に質として秦に入った。今、張卿を送って燕の相にしようと思い、占ったら吉と出た。しかし彼は頑なに拒否して行こうとしない。わしが不快にな
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