執筆者/院長 大江 徹 最近の精神医学の進歩で新しい見識が集められ、統合失調症の姿はかなり明らかになってきました。まず統合失調症の概念をお伝えしましょう。 ◆ 統合失調症に特有の症状は以下の4項目です 1、 思考化声(考えていることがそのまま声になって聴こえる)、思考吹入(考えが外から吹き込まれる)、思考奪取(考えが抜き取られ空っぽになる)、思考伝播(考えただけで周囲に伝わってしまう) 2、 操られる、影響される、抵抗できないという妄想。妄想知覚(知覚した日常の現象から、直ちに妄想的な意味を感じる:例白衣についた小さな血痕を見て、「自分は死ぬ運命だ」と確信するなど) 3、 自分の行動に絶えずコメントしたり(例:食べようとすると「食べるな」と聴こえてくる)、仲間たちが自分を話題にしたりする幻聴。身体のある部分から発せられる幻聴(例:お腹から聴こえてくる) 4、 文化的に不適切で全くありえない