3万5000人が都心を駆け抜けた「東京マラソン」。マラソン人気の高まりとともに、女性ランナーも急増している。妊娠7か月の妊婦、発達障害の息子を抱えた母、81歳のおばあちゃん――。風と雨に見舞われた22日、多くの女性もまた、それぞれの思いを胸にゴールを目指した。 出産を今年7月に控えながら、完走を果たした岡田綾乃さん(36)(東京都練馬区)。3年目でようやく出場権を得て、医師と相談して「無理をしない」という条件でスタートした。 途中、おなかが張ることもあったが、沿道では常に、夫の茂樹さん(37)が走りながら見守った。ゆっくりのジョギングを貫き、6時間13分の“長旅”だったが、茂樹さん手製の金メダルを首にかけられると、「一緒に頑張ってくれた赤ちゃんが、丈夫に生まれてきてほしい」と笑顔を見せた。 ◆息子のため母頑張る◆ ゴールの瞬間、神奈川県大和市の青塚美和さん(38)は涙が止まらなくなった。