天皇・神話・震災……なぜ日本のサブカルチャーは右傾化するのか? 新海誠監督『すずめの戸締まり』(2022年)、海上自衛隊と『ONE PIECE』、庵野秀明総監督『シン・ゴジラ』(2016年)などを論じた、批評家・大塚英志氏による短期集中連載第1回。 ◆◆◆ 「残念ながら日本の教養の原点はジャンプ」 この原稿は一通のSNSの投稿から始まる。 1月2日、防衛省海上自衛隊(@JMSDF_PAO)とあるアカウントに、甲板の先端に旭日旗を掲げ「正義」と背に白く描いたTシャツ姿で腕を組む隊員たちの写真とともに「今年も専心職務の遂行にあたります!」とのコメントがSNSに投稿されたのだ(現在は削除)。その後ろ姿からは学園祭ノリの幼さ、あるいは元ヤン的なドヤ顔が透けて見える気がして、自衛隊文化とは今はこんな感じなのかと一瞬思い、そしてその元ネタが『少年ジャンプ』の人気まんが『ONE PIECE』にあると思い
「あなたが手にしている、そのゲーム機のようなものと、妙な手つきでさすっている仕草は気色わるいだけで、ぼくには何の感心も感動もありません。嫌悪感ならあります」 目の前でiPadを操作しているインタビュアーに、宮崎駿はこのように言い放った。 そして、「これはツールであり、資料を取り寄せ調べることも出来る」というインタビュアーに対し、こう付け加えた。 「あなたには調べられません。なぜなら、安宅型軍船の雰囲気や、そこで汗まみれに櫓を押し続ける男達への感心も共感もあなたは無縁だからです。世界に対して、自分で出かけていって想像力を注ぎ込むことをしないで、上前だけをはねる道具としてiナントカを握りしめ、さすっているだけだからです。」 この、いささか不当にも聞こえるハイテクツール批判に根ざした宮崎駿の考えというのは、インターネットによって得られていると思っている知識が、現実から直接与えられるあれこれに比べ
アニメ評論はなぜ「無いように見える」のか? アニメ雑誌と評論の歩み――アニメ評論家・藤津亮太インタビュー ねとらぼが実に挑発的なインタビューを試みた。 氷川竜介や小黒雄一郎なら絶対受けないこのインタビューを、藤津さんが敢えて受けた。 まぁ根が正直者なのか、結論を最初の方に言ってしまい、「アニメは映画や小説のように評論なんかできまっしぇん!!」ということの理由というか言い訳を延々語っているだけだ。 しかしメディアの方も「作りにくい実感はない!」のだそうだ。 アニメジャーナリズムはやはり脳味噌お花畑だったようだ。 そんなの百も承知だが。 じゃあ君ら、何のためにいるの?? 「ユーザーが評論を求めていない」と言いながらも、未だ勢いが衰えないまとめサイトの恣意的・故意的な人心操作は見て見ぬ振りしているのだろう。 要は、自分に自信がないだけなのだ。 評論家は本来、必要である。 まとめサイトの衆愚制に対
アニメの雰囲気に合ってないコラボ見るとめちゃくちゃ引くんですけど、先日スーパーに買い物行ったら「呪術廻戦ふりかけ」売ってて泡吹いて倒れそうになった。 あんな絶望しかねぇ血で血を洗う息をするように人が死ぬグロ作品のふりかけ?正気か丸美屋?呪術廻戦なんざ「いま最も食事中に適さないアニメ」ぶっちぎり第一位だろ。「死滅回游」とかやってる奴らが白米に何かをふりかけるな、特級呪霊の肉片ぶっかけてメシを食え。「さけ4袋」「おかか4袋」じゃねぇんだよ「両面宿儺の指4本」にしろ。しかも、あのおどろおどろしいタイトルロゴ「呪…術…廻…戦…」の下に 「キラキラシール全20種(1枚入り)」 とか書いててギャップで頭溶けるかと思ったわキラキラから最も遠い作品が呪術廻戦なんだよ。呪術廻戦だけは絶対に光るな。「血飛沫ゲロまみれシール全666種」にしろ。100億歩譲ってふりかけは良いとしても「さけ」じゃなくて「しゃけ」だ
評論家の宇野さん 「結論から言うとクソですよ。褒められすぎ 基本的に中身はない。“映画愛”だけが叫ばれてるみたいな。 ポンポさんが劇中で『90分でパッキリ終わる映画が一番いい』って言ってて、 この作品も90分で終わってて結構それをドヤ顔してんだけど、俺もう90分ほんと退屈だったよ。 25分でいいよ。テレビアニメ1話分くらいの内容しかないんだもん。 キャラクターが全部書き割り。夢を追う監督や女優とか、女たらしだけど器のデカい往年の名優とか、伝説の名プロデューサーとか。 判子で押したようなキャラクターばかりで展開もなんの工夫もない。 たぶん原作の時点でそうなんだろうけど作品として成立してないレベルで単純。 なんか桃太郎みたいな、予定調和だけがそこに存在する感じで全く面白くないんだけど、なんか異常に褒められてるわけね。 こんな作品が異様に褒められてるのってアニメ業界が衰退してんだと思う」 htt
動画の続きはこちらから→ https://nico.ms/1563512824?from=2031 【合わせてご覧ください】 連載『アニメを愛するためのいくつかの方法』 https://note.com/wakusei2nd/m/m6fe2a901d449 【この動画について】 この番組「PLANETS the BLUEPRINT」では、毎回ゲストをお招きして、1つのイシューについて複合的な角度から議論し、未来の青写真を一緒に作り上げていきます。 今回のゲストは、アニメーション監督の山本寛さん。 現在公開中の映画『薄暮』( https://www.hakubo-movie.jp/ )。東日本大震災後の福島県を舞台にしたこの映画について、作品制作に至った経緯や、そして、この作品に込めた思いを全力でうかがいます! ▼放送日 2019年7月16日 ▼出演者 山本寛(アニメーション監督)
TVアニメ『弱キャラ友崎くん』が映し出す現代資本主義の袋小路:宇野常寛『ゼロ年代の想像力』と終わらない「自己啓発」を超えて はじめに資本主義の終わりを想像するより世界の終わりを想像する方が簡単だ。 ――フレドリック・ジェイムソン「アメリカのユートピア」 (フレドリック・ジェイムソンほか著、スラヴォイ・ジジェク編(田尻芳樹/小澤央訳)『アメリカのユートピア:二重権力と国民皆兵制』書肆心水、2018年、13頁) 資本主義を飼いならすことはできないし、資本主義の外に出ることも決して容易ではない。2021年3月に放送が終了したTVアニメ『弱キャラ友崎くん』(以下『友崎くん』)は、そんなことを教えてくれる傑作である。 本作の主人公・友崎文也は、友達も彼女もいない「陰キャ」で「ぼっち」の高校生だ。しかし、その裏の顔は家庭用格闘ゲーム「アタックファミリーズ」(通称「アタファミ」)のレート一位、日本最高峰
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く