刑事ドラマで、年老いた刑事が若い同僚(たいていの場合、年老いた刑事はヒラなので、若い刑事は部下ではなく同僚だ)に、「捜査が行き詰まったときは現場に戻るんだ」と教えるシーンがよくある。この山さん(私が勝手にあだ名を付けた、年老いた刑事のこと)の言葉は、我々クリエイティブ業界にいる者にとっても、示唆にとんだものだ。 若い刑事は、山さんからことあるごとに「現場百回」を繰り返し刷り込まれる。 そして、彼は現場で事件の謎を解く決定的な証拠を見つけたり、犯人しか知り得ない事実を発見し手柄を上げ、あらためて山さんの言う「現場百回」の重要性を身をもって知ることになる。 「現場百回」の重要性、WEB業界で認識されているか WEB制作は、結局バーチャルな世界で商品やサービスを紹介したり、売ったり買ったりする場を作るのが仕事であり、リアルの世界での経験がないと困るわけではない。ネットのなかで、ユーザーたちがどの