不完全なニンゲンさらす コンテンポラリーダンス「ゼロ度」 2007年01月10日 バングラデシュ系イギリス人のアクラム・カーンと、モロッコ系ベルギー人のシディ・ラルビ・シェルカウイ。ヨーロッパで注目を集める若手2人が自らの振り付けで踊るコンテンポラリーダンス「ゼロ度」が、12〜14日にさいたま市の彩の国さいたま芸術劇場で上演される。 カーンは「私の作品は動きが中心で、シェルカウイは演劇的要素が強い。お互い、自分にないものを持っていた」。自作に北インドの伝統舞踊を取り入れている。「民族の伝統と近代の両方に関心があるところも、共通点だ」 「ゼロ度」は70分の作品。向かい合う2人が突きを繰り出す動きは、カンフー映画の早回しのよう。滑らかなユニゾンから、剛直なカーンと柔軟なシェルカウイという対照的な動きへ移行する。「ハーモニーはその内部に対立をはらんでいる。対話は、2人の間に距離が生まれることから