レバノンの首都ベイルートで8月4日午後6時ごろ(現地時間)に発生した倉庫火災は大爆発を引き起こし、超音速の爆風がベイルートの街全体を駆け抜けた。映像を見ると、港に近い倉庫で発生した火災に続いて大きな白いキノコ雲が勢いよく立ち上がり、爆発の衝撃波で通りが焼き焦げ、建物は倒壊し、車や人が吹き飛ばされ、窓ガラスが砕け散った。この爆風は10km先まで及んでいる。 【動画】レバノン爆発事故 記事の公開時点で少なくとも135人の死亡が確認され、4,000人以上が負傷している。なぜこのような爆発が起きたのか。そして、なぜこれほどの大爆発となったのだろうか。 燃料と酸化剤の両方の特性今回の大規模な爆発の原因となったのは硝酸アンモニウムだと考えられている。硝酸アンモニウムは、農業用肥料や鉱山で使われる爆薬の原料として使われることが多い化学物質だ。レバノンのミシェル・アウン大統領によると、爆発現場の港湾倉庫に