真鍋淑郎・米プリンストン大学上席研究員(90)が、2021年のノーベル物理学賞を受賞した。同じ日本人として誇らしい思いになった人は多かったかもしれないが、真鍋氏は米国籍を持つ。記者会見で停滞する日本のサイエンス研究に一石を投じた発言は大きな反響を呼んだ。 【ランキング】ノーベル賞受賞者の出身大学・大学院・所属大学<全3ページ> 愛媛県新立村(現四国中央市)で生まれ育った真鍋氏は、東大大学院で博士号を取得すると渡米してアメリカ国立気象局(現海洋大気局)に入局。1960年代に地球の気候を解析する手法を開発し、大気中の二酸化炭素濃度の増加が地球温暖化に影響することを実証。その業績が高く評価され、ドイツの研究者とともにノーベル物理学賞を受賞した。 97年に日本に帰国し、宇宙開発事業団と海洋科学技術センターによる共同プロジェクト「地球フロンティア研究システム」の地球温暖化予測研究領域の領域長に就任し