文/池上信次 ジャズ・ジャイアンツにまつわる逸話はとても多いですよね。音楽に直接かかわること、かかわらないことさまざまですが、それらを知ると想像力が刺激されて、ジャズ鑑賞をより面白いものにしてくれていると思います。逸話だけを集めた書籍も昔からたくさん出版されていますから、ジャズ・ファンは「逸話好き」体質なのかもしれません。そして、逸話は語り継がれるうちに淘汰され、生き残ったものが「伝説」になるわけですが、さすがにそこまでになるものは印象も強烈です。 『マイルス・デイヴィス・アンド・ザ・モダン・ジャズ・ジャイアンツ』(プレスティッジ) 演奏:マイルス・デイヴィス(トランペット)、セロニアス・モンク(ピアノ)、ミルト・ジャクソン(ヴァイブラフォン)、パーシー・ヒース(ベース)、ケニー・クラーク(ドラムス) 録音:1954年12月24日 クリスマス・イヴのスタジオ・レコーディング。もともと10イ
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