屋久島・高塚小屋のトイレ。かつて周囲に汚物を埋めていたが、現在はかついでふもとにおろしている(NPO法人「山のECHO」提供) 可憐(かれん)な高山植物、谷から吹くさわやかな風…。夏山登山の醍醐(だいご)味は人それぞれだろう。若い女性や中高年のトレッキング人口が増えている背景の一つとして、山のトイレの整備が進んでいることが挙げられる。そのトイレが、「利用する人が負担するのが基本」を理由に“事業仕分け”の対象となり、環境省の補助金が廃止判定を受けたため、利用料を支払わなければならなくなる可能性が出てきた。議論となっている山のトイレの在り方は−。特定の山に登山者が集中して問題化 「山小屋のトイレは登山者だけではなく、通行だけの客も利用している…」 「必要とする山小屋の半分も整備がすんでいないのに…」 民間の山小屋のトイレ整備に補助金を支出していた環境省の事業が6月、行政事業レビュー(事業仕分け