現在の“ディズニー映画”のイメージとは懸け離れた内容の一本の古いアニメビデオがある。これは1946年に、アメリカ国内の女子中学生に向けてディズニーが制作した保健教材ビデオ『月経のお話(Story Of Menstruation)』だ――。 ■戦時中に制作されたディズニーの月経教育アニメ 『月経のお話』は思春期を迎える少女たちにこれから毎月生理が来ること、生理のしくみ、感情の変化やどう過ごしたら良いかなどを約10分にわたって説明する内容となっている。 全体的に暗いトーンで、可愛い女の子の赤ちゃんの描写から突如暗転し、ホルモンを分泌する脳下垂体の図の描写に切り替わるなど、小さな子どもたちにはプチトラウマになりそうな場面もあり、現代のディズニー映画のように万人向けではなさそうだ。 だが、女性ナレーターを初めて起用した点や、“膣(vagina)”の単語をフィルム内で公に初めて使用し、生理がきちんと