長年、多くの出店者とコミュニケーションを取ってきた仲山進也は、会社の枠を超えてビジネスネットワークを活用することで、事業のイノベーションに貢献できると説く。 「名刺とはアイデアであり、名刺交換はアイデアの交換である」と、昨年取材した医学博士の石川善樹は言った。 名刺交換が発生するのは異なる組織と組織の間にある「際」であるから、新たなアイデアが欲しいと思ったら、組織の外へと赴き、際に立つ必要があるだろう。 楽天の正社員でありながら自身の会社も経営し、Jリーグの横浜F・マリノスともプロ契約している仲山進也は、際に立ち続けてきた人物である。出社の義務もなければ兼業の制限もない、自由な働き方を体現する仲山は、組織の中心を目指す人が多い中にあって、「ぼくは際者(キワモノ)でありたい」と言ってはばからない。ただし、事業のイノベーションに貢献するには、際に立つだけでは事足りない。 楽天大学の学長として、