【モスクワ=寺口亮一】昨年12月に死去した北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記の長男、正男(ジョンナム)氏(40)が宿泊費が払えずに滞在先のマカオで高級ホテルから追い出されたとロシアの週刊紙「論拠と事実」(電子版)が15日、報じた。 ホテル関係者が同紙に対し、「宿泊代約1万5000ドル(約118万円)が払えなかった」などと明かした。ホテルに預けたクレジットカード使えなくなっていたという。 同紙は、正男氏が弟で北朝鮮の後継指導者となった金正恩(キムジョンウン)氏について「政権の座には長くはとどまれない」と発言したため、北朝鮮が「懲罰」のため送金を停止した可能性があるとの見方を紹介。一方で、同紙記者がマカオのカジノ前で護衛に伴われた正男氏を目撃していることから、正恩氏が病気で倒れるような事態に備え、中国が親中派の正男氏に庇護(ひご)を与えているとの見解を伝えた。