ツマグロヒョウモン=生態計画研究所提供 環境省が全国の市民から情報を集めた生きもの調査で、オレンジ色をしたチョウの「ツマグロヒョウモン」の分布が北に広がっていることが分かった。かつては東海地方から南西諸島が生息域だったが、関東地方に大量に入り込み、定着していた。専門家は気温の上昇傾向が一因とみている。 環境省生物多様性センターが2008年に始めた「いきものみっけ」調査で確認された。調査は、気候変動が生物の分布に与える影響や、日本の生物多様性の現状を明らかにするのが目的。約30種類の動植物を調べており、これまでに約7万5千件の情報が寄せられている。 ツマグロヒョウモンについて09年度に寄せられた858件のデータを、環境省がまとめた専門家による1954〜2000年の調査と比較したところ、以前はほとんど発見されなかった東京や神奈川、埼玉で大量に見つかり、北関東にも入り込んでいることが確