この夏は東京、東北電力管内だけでなく、関西電力管内などでも電力不足になる可能性が高いことが電力各社(沖縄電力除く)への取材でわかった。北海道、中国電力を除く7社でピーク時の電力が足りないか、余裕がなく、ほぼ全国で一層の節電が必要になる。 電力の安定供給には、ピーク時の電力需要を8〜10%上回る余力が必要とされる。朝日新聞が調べた電力各社などの今夏の見通しでは、7社がその「最低ライン」を下回る。 なかでも、東電と東北電は昨年のピーク時の需要で計算すると、それぞれ10.3%、7.4%の供給不足になる。関電も今夏の需要予測で計算して3.3%の不足になる。中部、北陸、四国、九州各電力も今夏の需要予測で計算した結果、供給に余裕がなくなる。 経済産業省の予測はさらに厳しく、関電は6.4%不足、九州電力の余力も同社予測の3.5%より低い1.6%とみている。