仙台市と筑波大、東北大は今秋から、藻類の油脂成分から石油の主成分である炭化水素を取り出す実証実験を始める。東日本大震災の被災地が中心となり、国内で自給自足できる新エネルギー研究を目指す。 新エネルギーを作り出すと期待されるのが、筑波大大学院の渡辺信教授のグループが昨年12月に研究成果を発表した「オーランチオキトリウム」と呼ばれる藻類。昆布などの仲間で、水中の有機物を取り込んで炭化水素を貯蔵するのが特徴。養殖した藻を搾って炭化水素を取り出す。量産できるようになれば石油の代替品として活用できる可能性が高いという。 仙台市によると、この実験は、同市が、オーランチオキトリウムの成長に必要な有機物を多く含む生活雑排水や産業排水を茨城県つくば市の筑波大に運搬。筑波大が培養した藻を仙台市の東北大で搾り、油分を取り出す。取り出した油の活用方法については検討中という。 仙台市経済局は「実験を成功させ、化石燃