前回はIPパケットの構造について述べてきたが、今回からはより上位のプロトコルについて解説していくことにする。まずはARPプロトコルについて取り上げる。ARPは、TCP/IPが動作するためには(正確には、IPパケットを送受信するためには)不可欠の補助プロトコルであり、MACアドレスとIPアドレスを相互に変換するための機能を持っている。また、同様にICMPプロトコル(次回解説予定)もTCP/IPが動作するためには欠かせないプロトコルである。 ARPもICMPも、TCPやUDP、IPなどが動作するための補助的なプロトコルであるが、いずれもIPプロトコルの上位に存在するものではない。どちらかというと、(OSI参照モデルでいうと)IPと同じようなところに位置する補助的なプロトコルである。そのため、パケットの構造などもやや変則的である。それを理解するために、ここでイーサネット・フレームとTCP/IPプ
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