救援物資の色鉛筆で「ありがとう三原市のみなさん」とイラストを描いた長女理乃さん(右)と長男啓刀君(右から2人目)を見守る安藤さん夫妻=広島県三原市久井町の市営住宅で、中尾卓英撮影 津波で家を失い、家族4人軽自動車で一路西へ−−。東日本大震災で被災した千葉県旭市駒込の大工、安藤年男さん(51)の一家4人が、広島県三原市久井町の市営住宅に入居した。自宅は津波に流され、その後も続く停電や原発事故による混乱から、首都圏を離れることを決意した。古里の暮らしを奪われた悲しみは癒えないが、約750キロ離れた地で出会った人々の温かさに包まれ、新生活の一歩を踏み出した。【中尾卓英】 【東北に届け】魂のゴール、カズダンス 慈善試合の写真と詳報 安藤さんの自宅は3年前に新築。九十九里浜の海まで15メートルの木造平屋建てのマイホームだった。震災の日、休みで家にいた安藤さんは、揺れがおさまると長男啓刀(けいと)