映画「モンスターズ・インク」の人気者マイクをデザインしたアンドリュー・ゴードンは、2000年にピクサーが新社屋に移った際、自分のオフィスの壁に奇妙な扉を見つけた。 人ひとりが、かがんで入るのがやっとという小さな扉をくぐると、何と壁の中に一坪ほどの空間。どうやら空調用のスペースらしい。ここでゴードンは、持ち前の遊び心を発揮する。ソファやイルミネーション、おもちゃなどを次々と持ち込み、秘密の部屋を作った。 壁には、ここを訪れた有名人たちのサイン。ロバート・デ・ニーロ、ジョージ・ルーカス、ジョー・モンタナ、キャスターのダン・ラザー、そして宮崎駿――。 この部屋の話題は、ニューヨーク・タイムズにも載ったという。ゴードンの異動で部屋を引き継いだジェイ・ウォードは「実に快適で、一日中こもっていることもあるよ。おっと、会社には言わないで」と、ジョークを飛ばす。 ゴードンは現在、新しいオフィスの壁をぶち抜