人外漫画ブームの中心的な作品のひとつ、『セントールの悩み』。 ケンタウロスの女子高生が営む日常生活を切り取った作品は 風変わりな設定ながらも、多くの読者を獲得することに成功した。 その著者である村山慶の第2作目となる『きのこ人間の結婚』が先日完結、 単行本として刊行された。 「きのこ人間」という、やはり人外な生物をモチーフに、 封建制度の強い架空の惑星で、階級差を超えて結ばれた主人公が、 さらわれた妻を取り返しに行く冒険譚である。 村山慶が描く世界はファンタジックでありながら不思議とリアリティがある。 『きのこ人間の結婚』がいかにして作り上げられたのか、 村山流創作術から幼少期に影響を受けたものまで、1万字のロングインタビュー! SFは日常の再定義 ―― 『きのこ人間の結婚』は変わったタイトルですけど、このアイデアは昔からあったものなんですか? 村山 編集さんから「きのこを題材にするのはど