この極寒の経済環境に光明を見いだしたいと考える企業は少なくない。海外展開にその可能性を見いだす企業は多いが、「いいものだから高く売れるはず」という考えではもはや立ちゆかない。本稿では、シトリックス・ジャパンの取締役会長である大古俊輔氏に不況期における企業の成長戦略を聞いた。 2008年以降続いている世界経済危機は、2010年に入って一見落ち着きを取り戻しつつある。しかし、その実態は、二番底を何とか回避しているといった程度のものであり、企業にかつてのような力強さはいまだ見られない。 マクロ経済の先行きは今なお不安を残すが、だからこそ企業は一過性のトレンドに目を奪われるのではなく、経済社会の底流で起こっている構造変化を的確にとらえ、この極寒の経済環境に光明を見いだす必要がある。 経済社会で起こっている構造変化は、例えば「グローバル化」といったキーワードなどで語ることができる。オフショア開発など