1641.「国民総幸福量」という人間中心の価値観 件名:「国民総幸福量」という人間中心の価値観 S子 1972年、弱冠16歳という若さで即位した国王のもと、ヒマラ ヤの秘境ブータン王国が「国民総幸福量」という価値観を国是とし て最重要視、世界の中で異例ともいえるこのヴィジョンに真剣に取 り組んだ結果、今日また新たにブータン王国が世界から注目され始 めている。 ブータン王国は総人口70万人足らずの農業国で、起伏の激しい国 土の総面積は九州程度である。ヒマラヤの雪解け水が豊富に供給さ れ水不足の心配はなく、農業に適している。また、森林面積も国土 の7割まで拡大し、自然環境保護にも努め、自然と人間の共存を目 指している。 『「国民総幸福量」の概念はこう説かれている。目的と手段を混同 してはいけない。経済成長自体が国家の目標であってはならない。 目標はただひとつ、国民の幸せに尽きる。経済成長